| 小太郎レポート
|
久しぶりの独演会。約一月半、松葉杖の生活をしながら、この日が来るのをどんなに待ち望んだことか・・。いつものように、前座、二ツ目に続いて平治が上がる。ネタは「おかふい」。鼻をなくした夫婦の話しだが、同じく鼻をなくす「口惜し」は文治師匠の十八番。師匠譲りの鼻から息の抜ける爆笑物の話しが聞けるに違いない！と期待大！我らのへーさんは、もちろんその期待を裏切るはずもなく、すらすらと心地よい世界に引き込んでくれる。ただ、ちょっと急ぎすぎだったかな？もうちょっとテンポを遅くしたほうが、十分笑えたかも？とも思う。仲入を挟んで、トリネタは「佃祭」。いよ〜待ってました！夏が近づいたなら、やっぱりこれだね。人格者の次郎兵衛さんに助けられた娘が人妻となって現われ、今度は次郎兵衛さんを助けるのだが、平治が演じた中では一番、人妻の御亭主がよかった。やっぱり、江戸っ子がいいね、とつくづく感じる。ところでこの噺、やっぱり落ちがつまらない！「戸隠様に納める梨だよ！」は、時代的に通用しないし、これをやるために枕での降りが長くなる。噺の筋にはあまり関係ないし、それでも面白ければ（「今戸の狐」のように）いいのだが、う〜ん・・。それはそれとして、すっかり夏の到来を感じさせてくれた「佃島」に大満足だった。 |
|---|
